1人目を出産して、半年ほど経った頃のことです。
落ち着いていた肌に、再びかゆみが出始めました。
最初は、胸の下だけ。
汗疹かなと思っていましたが、次第に広がる症状に、「またアトピーが出てきた」と感じました。
妊娠中も肌の調子はよかっただけに、やはり落ち込みました。
不妊治療をしていた頃から、体質改善を続けてきたつもりでした。それだけに、どうして今なのだろうという気持ちもありました。
慣れない育児に、夜泣きや授乳で細切れになる睡眠。
そこに、かゆみや肌荒れが重なりました。
何よりつらかったのは、ゴワゴワになった手で娘に触れるたびに、「痛くないかな。ごめんね」と思ってしまうことでした。
そんな日々の中で、私は暮らしを見直しながら、自分の身体と向き合っていました。
症状が落ち着くまでには、時間がかかりました。
その後、2人目も出産しましたが、産後の経過は同じではありませんでした。多少の肌荒れや乾燥はあっても、1人目のときのような症状は出ませんでした。
この記事では、1人目の産後に経験した肌の症状と育児中の気持ち、私が暮らしの中で見直したことを中心に、2人目の産後のことも綴ります。
今、肌のつらさを抱えながら赤ちゃんのお世話をしている方に。
赤ちゃんと同じように、自分の身体と心も大切にしてほしい。
そんな思いを込めて、私の体験をお伝えします。
肌は落ち着いていたのに、産後6か月頃に再びかゆみが
1人目を妊娠する前も、妊娠中も、肌の調子はよかったと思います。
多少乾燥することはありましたが、アトピーの症状は落ち着いていました。
そして、帝王切開で娘を出産しました。
出産後は完全母乳で育てていて、夜泣きや授乳で、夜中に何度も起きる日々でした。
家にいるのだから、ちゃんとしなきゃ
それまでの私は、フルタイムで働いていました。
だからこそ、家にいる今は、家事も育児もちゃんとやらなければ。
そんな気持ちがあったのだと思います。
自分で言うのもなんですが、真面目なんですよね(笑)。
家事が得意なわけでもなく、正直、仕事をしているほうが楽だなと感じることもありました。
それでも、娘がお昼寝をしている間には、家事を終わらせたい。
自分も一緒に休むことより、やることを済ませようと考えていました。
夫とも、子どもが生まれてから、以前よりすれ違うことが増えていました。
子どもを中心に考えるようになった私と、以前と変わらないように見えた夫。
今振り返ると、お互いの気持ちがうまくかみ合わない時期だったのだと思います。
ただ、当時の自分には、そこまで頑張りすぎているという自覚はありませんでした。
最初は、汗疹だと思っていた
胸の下にかゆみが出始めたのは、産後6か月頃だったと思います。
最初は、汗疹かなと思っていました。
けれど、次第に広がる症状に、私自身は「またアトピーが出てきた」と感じるようになりました。
今思うと、細切れの睡眠が続く中で、いろいろな負担が重なっていたのかもしれません。
当時は、不妊治療中に使ったホルモン剤や、帝王切開のときに使った薬も、何か関係しているのだろうかと考えていました。
産後に肌の調子を崩さないようにと、食事や生活にもできる範囲で気をつけていました。
それだけに、また出てきてしまったことが、やはりショックでした。
胸の下から始まったかゆみは、そこで止まってはくれませんでした。
あっという間に広がった
かゆみは、腕へ、手へ、脇へと広がっていきました。
いちばんひどかったのは、産後7〜8か月頃です。
胸の下はジュクジュクとして、久しぶりに滲出液のにおいがしました。
ブラのラインが蒸れて、かゆくてたまりません。
娘のお世話をしている途中にも、かゆくて、かく手が止まらないことがありました。
滲出液や皮膚の粉がついた私のTシャツに、顔をうずめる娘。
その姿を見ると、泣けてきました。
母ちゃん、早くよくなるからね。
心から、そう思いました。
手にも症状が出て、家事が一気にしんどくなりました。
おむつ替えのたびに手を洗うことも、ご飯を作ることも、洗濯物をたたむことも、億劫でした。
よくなるのには時間がかかるのに、悪化するのはあっという間。
そう感じながら、日に日に広がっていく症状を見ていました。
このとき、私は皮膚科を受診せず、塗り薬も使っていませんでした。
医師の診断を受けたわけではありませんが、私自身は、これまで経験してきたアトピーだと感じていました。
ただ、以前にカポジ水痘様発疹症で入院した経験があるため、「いつものアトピーと違う」と感じたときには、病院を受診するようにしています。
「あの頃に比べたら」
正直、落ち込みました。
そんなときには、カポジで入院し、どん底だった頃のことを思い出していました。
あの頃に比べたら、子どもも生まれて、今は幸せじゃん。
だから大丈夫。絶対によくする。
そう、自分に言い聞かせていました。
肌はつらかったけれど、可愛い娘のためにも早くよくしたい。
その気持ちが、当時の私を支えていたのだと思います。
ゴワゴワの手で、娘に触れるたびに
産後の私を一番悩ませていたのは、自分の手でした。
赤ちゃんのお世話では、肌に触れる機会が本当にたくさんあります。
毎日の保湿も、授乳のときも、それ以外の何気ない時間も。
娘の肌に触れながら、思ってしまうのです。
こんなにゴワゴワの手で、痛くないかな。ごめんね。
娘に触れたい気持ちはあるのに、自分の手が気になって、申し訳ない気持ちになっていました。
児童館でかけてもらった言葉
そんな頃、児童館で行われていたベビーマッサージに参加しました。
そこで、手が荒れているという話になったとき、こんな言葉をかけてもらいました。
「どんな手でも、ママの手は気持ちいいんですよ。服の上からでも、タオルを挟んでも大丈夫。たくさん触ってあげましょう!」
そう言ってもらえて、ハッとしました。
私は、手が荒れていることばかりを気にしていました。
けれど、娘と触れ合ったり、ぎゅっと抱きしめたりして、愛情を伝えることを大切にしていけばいいんだ。
そう思いました。
私の手でも、娘に愛情を伝えられる。
触れ合うことで、娘も私も嬉しくなれる。
今の自分のままで、そんな時間を持てるのだと気づいて、心が軽くなりました。
早く肌をよくしたいという気持ちと一緒に、今の自分の手で触れ合う時間も、大切にしたい。
そう思えた出来事でした。
頼れるものに頼って、休む時間をつくった
早く肌をよくしたい。
そう思い、食事や生活を改めて見直しました。
その中で、私が意識して変えたのが、自分が休む時間をつくることでした。
実家の母に手伝いに来てもらったり、夫にも、もっと協力してもらったり。
頼れるものには、頼りまくりました(笑)。
娘のお昼寝中に、私も休む
この頃からは、娘と一緒にお昼寝をするようになりました。
夜泣きや授乳で何度も起きていたので、昼間にも休む時間をつくることを意識しました。
家事も育児も、ちゃんとやらなければ。
そう思っていた私ですが、できる範囲でやることも大切なのだと思うようになりました。
多少、掃除をサボっても生きていける。
まあ、いっか。
そんなふうに考えることも、私には必要でした。
食事も、できる範囲で見直した
食事や栄養のことも、できることから整えていきました。
完全母乳で育てていたので、私自身もしっかり食べることを意識していました。
食事は和食を中心に、小麦や乳製品、甘いものは、なるべく控えていました。
でも、できる範囲で。
栄養を補うためのサプリメントも取り入れていました。
産後の抜け毛も気になっていたので、たんぱく質を意識して、プロテインを飲む量も増やしていました。
便通も気にかけ、水分を摂ることを意識したり、食物繊維や乳酸菌のサプリメントを取り入れたりしていました。
娘と、朝の散歩へ
身体を動かす時間は、娘との散歩でした。
娘が早起きだったので、毎朝、二人で散歩に出かけていました。
食事や生活を見直すこと。
娘と一緒に身体を動かすこと。
そして、周りの力を借りて、自分も休むこと。
今振り返ると、私にとって何より大切だったのは、休めるときに休むことだったと思います。
少しずつ、肌が落ち着いていった
症状が少しずつ落ち着いてきたと感じたのは、産後11か月頃だったと思います。
胸の下のジュクジュクが治まり、手のゴワゴワした感じも、少しずつ減っていきました。
腕にはまだかゆみや掻き傷が残っていて、部位によっても、落ち着いていくまでの時間は違いました。
夜のかゆみが減ってきたときには、それだけでも、ずいぶん生活がしやすくなったと感じました。
写真を見返して、小さな変化に気づいた
当時は、肌の経過を写真に撮って、インスタにも残していました。
※この先に、アトピー症状が出ていた当時の写真を掲載しています。

1人目の産後、胸の下からお腹にかけて赤みが広がっていた頃

赤みや乾燥、掻き傷が出ていた腕

乾燥やひび割れが強く出ていた手
毎日、自分の肌を見ていると、小さな変化には気づきにくいものです。
けれど、以前の写真と見比べると、前より落ち着いてきたところが分かりました。
胸の下のかゆみが減ってきたこと。
手のこわばりが、少し和らいできたこと。
そうした変化に気づけると、自分自身の励みになりました。
もちろん、かゆくて掻きむしってしまい、落ち込むこともありました。
そんなときには、よくなってきた部分に目を向けて、肌の「いいところ探し」をしていました。
少しずつでも、変わってきている。
そう思えることが、嬉しかったです。
娘の誕生日に、家族で記念写真を撮る予定も入れていました。
その日までには、少しでもよくなっていたい。
そんな目標があったことも、私にとっては支えになっていたように思います。
症状がほとんど分からなくなった頃
アトピーの症状がほとんど分からなくなったのは、産後1年4か月頃だったと思います。
症状が出始めた産後6か月頃から、約10か月が経っていました。
肌のキメがまだ粗い部分はありましたが、かゆみはなくなり、経過の写真を撮るのも忘れてしまうくらいになっていました。
肌の調子がよくなると、出かけることも楽しくなりました。
肌の状態で、こんなにも気持ちが違うんだな。
そう、改めて感じました。
2人目の産後には、同じような症状は出なかった
2人目を妊娠する前は、産後に出ていた症状が落ち着き、肌の状態もよくなっていました。
妊娠中も、特に肌の調子が悪くなることはありませんでした。
つわりもほとんどなく過ごしていました。
2人目も帝王切開で出産し、授乳も、1人目と同じ完全母乳でした。
2回の産後を振り返ると、私自身、違っていたと感じることがいくつかあります。
休める時間は、むしろ少なかった
2人目の産後は、上の子のお世話もあり、1人目のときより休める時間は短かったです。
ただ、夫が2週間の育休を取ってくれたことは、ありがたかったです。
夫の育児スキルも、1人目の頃より上がっていました(笑)。
「見とくから、お昼寝してきていいよ」
そんなふうに声をかけてくれることもあり、とても協力的でした。
私自身も、少し肩の力が抜けていた
1人目のときは、何もかもが初めてでした。
けれど、2人目になると、次はこんな感じかな、と、ある程度見通しが立つようになっていました。
私自身も、少し肩の力を抜いて育児ができていたように思います。
夫婦でぶつかることも、1人目の産後ほどはなかったと記憶しています。
休める時間は少なくても、初めての育児をしていた頃とは、気持ちの持ち方が少し違っていました。
息子の肌と向き合っていた日々
また自分の肌にも症状が出るかもしれない。
そんな不安が、全くなかったわけではありません。
でも、2人目の産後は、息子の乳児湿疹が大変で、正直、自分の肌を心配するどころではありませんでした。
息子の肌と向き合う中で、食事や生活を改めて見直したり、栄養をきちんと摂ることを意識したりしていました。
1人目の産後から続けていた、自分の身体のための取り組みも、そうした暮らしの中で続いていました。
多少、肌が荒れたり、乾燥したりすることはありました。
この記事を書いている今、息子は2歳10か月です。1人目の産後のような症状はなく、元気に過ごせています。
まとめ|頼れるものは頼って、ママの身体と心も大切に
産後は、昼夜を問わず赤ちゃんのお世話があって、自分の身体も回復の途中です。
それなのに、自分のことは、つい後回しになってしまいます。
私もそうでした。
娘が寝ている間に家事を終わらせたくて、休むことより、やることを選んでいました。
けれど、わが家では、私の体調が崩れると、赤ちゃんのお世話も毎日の暮らしも、途端に大変になりました。
だからこそ、赤ちゃんと同じように、ママ自身の身体と心も大切にしてほしいと思います。
頼れるものには、何でも頼っていい
私が2人の産後を通していちばん大事だと感じたのは、休めるときに休むことでした。
そのために必要だったのが、頼ることです。
身近な人でも、行政のサービスでも、宅配でも。
頼れるものには、何でも頼っていいと思います。
上の子がいたりすると、なかなか難しいこともあります。
それでも、少しでも身体を休められる時間をつくれたらいいなと思います。
ぜひ、お体ファーストで。
「まあ、いっか」で、できる範囲で
そしてもうひとつ。
頑張りすぎないこと。
多少、掃除をサボっても生きていける。
まあ、いっか。
そんなふうに考えることも、私にはとても大事でした。
なかなかハードな経験でしたが、私にとっては、またひとつ経験値が上がった時間でもありました。
産後の肌のことで、今つらい思いをしている方がいたら。
どうか、赤ちゃんと同じように、ご自身の身体と心も大切にしてくださいね。
※この記事は、私個人の体験と考えをまとめたものです。



