アトピーと腸の関係は、ずっと気にしてきました。
当時通っていたアトピー改善施設で、アトピーの人には胃腸が弱い人も多いと教わったからです。
それからの私は、腸にいいと言われるものを、意識して取り入れるようになりました。
けれど——それでも、アトピーやカポジ水痘様発疹症を繰り返していました。
そんな頃、私は、「足すこと」ばかりだった自分を立ち止まらせる、ある考え方に出会いました。
この記事では、腸にいいものを取り入れることばかり考えていた私が、「出せる身体」に目を向けるようになったきっかけと、実際に続けてきたことをお伝えします。
アトピーのために腸活を始めたいけれど、何から始めたらいいのかわからない——そんな方に、何かひとつでも届いたら嬉しいです。
アトピー改善施設で、胃腸を整える大切さを教わった
当時の私は、薬を使わずにアトピーをよくしたいと思っていました。
いろいろと調べるうちにたどり着いたのが、そのアトピー改善施設でした。
そこでは薬はすすめられておらず、玄米菜食を取り入れた食事の指導のほかに、整体や酸素カプセルなどもありました。
薬を使わず、食事や生活を見直しながら、身体そのものを立て直していく——そういう考え方の場所でした。
いろいろな考え方があるため、誰にでも合う場所ではなかったと思います。
それでも、薬を使わずにアトピーを根本から改善したいと思っていた当時の私にとっては、自分が求めていたものに近い場所でした。
その中で、私がいちばん影響を受けたのは、食事のことと、身体に対する考え方でした。
食べたもので、身体はできている。
少食にすること。腹八分目を心がけること。
そして、こんなことも教わりました。
骨は、身体の土台である。
だから、骨という身体の土台から立て直していくことが、アトピーの改善にもつながる——そういう考え方でした。
アトピーの人には胃腸が弱い人も多い、と教わったのもこの頃です。
もちろん、すべてが自分に合っていたわけではありませんし、続かなかったこともあります。
それでも、あのとき教わった「身体の内側から整えていく」という考え方は、今の私の根っこになっていると思います。
腸にいいものを「足すこと」ばかり考えていた
腸が大事だとわかってから、私は腸にいいと言われるものを、意識して取り入れるようになりました。
納豆、味噌汁、ぬか漬け。発酵食品は、できるだけ毎日の食事に取り入れて。
食物繊維の多い食材を意識して。
和食を中心に、汁物も欠かさず。添加物はなるべく避けて、野菜も、できれば無農薬のものを選んで。
いいものを取り入れれば取り入れるほど、身体は整っていく。
そう信じていました。
実際、この頃はアトピーの状態も良くなっていきました。私にとって、食事選びを見直したことには、たしかに意味があったのだと思います。
けれど、しばらくすると、また肌が荒れ始めました。そして、カポジ水痘様発疹症にもなりました。
こんなに気をつけているのに、どうして——。
今振り返ると、あの頃の私は「何を入れるか」ばかりに目が向いていたのだと思います。
もっと身体にいいものを。もっと安心できるものを。
そう考えるうちに、こだわりはどんどん強くなっていきました。
買い物のたびに、食品の裏の表示を確認する。これは今も続けている習慣ですし、身体に入るものですから、大切なことだと思っています。
ただ当時は、確認しながら「これは食べていいのか、よくないのか」と、いつも考え込んでしまっていました。
いいものを選ぼうとすればするほど、食費もかさんでいきます。
身体のために始めたことなのに、気持ちも、家計も、少しずつ苦しくなっていったのです。
アトピーとストレスについては、心を休ませる時間の大切さを書いた記事でもお話ししています。
「まず出すこと」に目を向けたきっかけ
アトピーやカポジを繰り返していた頃のことです。
たまたまSNSで見かけた投稿に、目が留まりました。
そこに書かれていたのは、こんな内容でした。
コップの中に濁った水が残っているなら、きれいな水を足す前に、まずは中の水を出す。
読んだ瞬間、はっとしました。
私はずっと、コップの中身を気にせずに、きれいな水ばかりを注ぎ足していたのかもしれない。
いいものを取り入れることばかり考えて、自分の身体がちゃんと出せているかどうかは、あまり見ていませんでした。
それからの私が意識するようになったのは、順番でした。
足すことよりも先に、まず出せる身体でいること。
どちらが大事かという話ではなく、順番が逆だったのかもしれない——そう思うようになりました。
ここでいう「出す」とは、無理に何かを排出するという意味ではありません。
便や尿など、身体に本来備わっている排泄の働きを整えていく、という意味で使っています。
そこから私は、食物繊維や乳酸菌のサプリメントも取り入れるようになりました。
足すことをやめたわけではありません。ただ、出すことを意識しながら選ぶようになった、という感じです。
そして何より、毎日の便を今まで以上にきちんと見るようになりました。
毎日出ていれば大丈夫、ではなかった
便を見るようになって、最初に気づいたことがあります。
それまでの私は、便が毎日出ていたので、「自分は便秘ではないし、大丈夫」と思っていました。
けれど、あらためて見てみると、やわらかい便や、細い便が続いていました。
もちろん、便秘で出ないよりは、出ているほうがいいと思います。
ただ、便が毎日出ているからといって、腸内環境まで整っているとは限らないのだと知りました。
どんなに身体にいいものを取り入れていても、それをきちんと受け取れる状態でなければ、十分に活かせないのかもしれない。
当時の私は、便の回数だけを見て安心していたのだと思います。
そこからは、出た・出ないだけではなく、色や形、におい、硬さ、すっきり出せているかどうかも見るようになりました。
すぐに変わったわけではありません。
けれど、食事や暮らしの見直しを続けるうちに、少しずつ便の色や形が変わっていきました。
そして、あるとき——自分の便が浮いているのを見ました。
それまで「便が浮くことなんて、本当にあるの?」と思っていたので、自分の便が浮いているのを見たときは、正直、少し衝撃でした。
「私の便も浮いた!」と、なんだか嬉しくなったのを覚えています(笑)
ちょうど便の色や形も変わってきた頃だったので、私にとっては、身体の変化を感じた出来事でした。
今の私が目安にしているのは、硬すぎず、やわらかすぎず、無理なくすっきり出せること。
トイレに座ったら、すぐにスポンと気持ちよく出る便を目指しています。
それくらいの目安で、毎日の身体からのお便りを見るようにしています。
私が今も続けている、毎日の腸活
いろいろ試してきましたが、今も続いているのは、ごくシンプルなことばかりです。
味噌汁は、一日に一回以上
毎日、一回以上は味噌汁を飲んでいます。
具は、きのこ類やわかめが多いです。あとは、家にある野菜をなんでも入れてしまいます。
出汁は、椎茸や煮干し、利尻昆布などを、その日の気分で。
具だくさんにすれば、汁物というより、おかずの一品にもなります。
特別な健康食ではないけれど、私にとっては、身近なスーパーフードのような存在です。
毎日のごはんだからこそ、無理なく続けられるのも、味噌汁のいいところだと思っています。
食物繊維と乳酸菌のサプリメント
食事を基本にしながら、食物繊維と乳酸菌のサプリメントも飲んでいます。
すべてを食事だけで補おうとすると、私には負担が大きくなってしまうからです。
無理なく続けていくために、サプリメントにも助けてもらっています。
ぬか漬けは、自分で漬けている
ぬか漬けも、自分で漬けています。
漬けるものは、シンプルにきゅうりとにんじんが好きです。下の子は食べませんが、上の子はぬか漬けが大好きです。
ただ、正直に言うと——ぬか床は、何度もダメにしています。
数えきれないくらいです(笑)
忙しくなって余裕がなくなると、つい手が回らなくなってしまいます。
ぬか床から気持ちが離れてしまうのは、たいてい冬場です。
夏はきゅうりも安く、漬けたいものがたくさんあるのですが、冬になると、なかなかレパートリーが浮かばなくて。
それでも、夏が近づいてくると、また漬けたくなるのです。
そして、また新しく始める。その繰り返しです。
最近は、袋のまま漬けられる手軽なぬか床もあるので、気軽に始められるのも嬉しいところです。
そんなふうに何度もやり直しながら、今もぬか漬けを続けています。
そんなぬか床が、手のアトピーの変化に気づくきっかけにもなりました。
ぬか床に手を入れて気づいた、手のアトピーの変化
ぬか漬けを続ける中で、少しつらい時期もありました。
手にアトピーが出ていると、ぬか床に手を入れた瞬間、激痛が走るのです。
塩分がしみて、かき傷にビリビリと響く。
それでも当時の私は、痛いのを覚悟しながら、素手で漬けていました。
ぬか床に手を入れるたびに、ぐっと我慢して。
そんな日々が続いていた、ある日のことです。
いつものようにぬか床に手を入れたとき、ふと思いました。
あれ、そういえば痛くない。
以前ほど、しみなくなっていたのです。
「お、手のアトピーも良くなってきたな」
そのとき初めて、自分の手の状態が変わってきていることを実感しました。
鏡を見てわかったわけでも、誰かに言われたわけでもありません。
ぬか床に手を入れたときの感覚が、教えてくれたのです。
この出来事で心に残っているのは、毎日の暮らしの中に、自分の身体の変化を教えてくれるものがあったことです。
私にとっては、ぬか床がそのひとつだったのだと思います。
続かなかったこと、やめたこともある
ここまで続けてきたことを書いてきましたが、続かなかったことも、たくさんあります。
入れるものに気をつけすぎる生活
いちばん続かなかったのが、これでした。
添加物を避けて、できるだけ無農薬のものを選んで、手作りにこだわって。
やろうと思えば、どこまでも突き詰められます。
けれど、突き詰めるほど、選べるものは減っていきます。買い物にも時間がかかるし、食費も上がっていく。
外食や、人からいただいたものも、素直に楽しめなくなっていきました。
気持ちの面でも、お金の面でも、そこまで突き詰めることは、私には無理がありました。
今も、添加物は少ないほうがいいと思っていますし、できるときは手作りにしています。
変わったのは、「できる範囲で」と思えるようになったことでした。
身体のために始めたことなのに、暮らしのほうが苦しくなってしまっては、続けようがありませんから。
温熱に通っていた時期
腸のためだけというわけではありませんでしたが、アトピー改善のために温熱に通っていた時期もありました。
1〜2週間に1回、仕事の休みに合わせて通っていました。
けれど、休みの日にわざわざ片道1時間半かけて出かけるのが、だんだん大変になってきて。
結局、途中でやめてしまいました。
続かなかったからといって、それが悪かったとは思っていません。
私の暮らしには、合わなかった。それだけのことだと思います。
そうやって、いろいろ試して、やめて、また試して。
そうして残ったのが、味噌汁とぬか漬けと、サプリメントでした。
続いているものは、たいてい「無理をしていないもの」なのだと思います。
まとめ|よいものを足すより、まずは出せる身体を意識する
腸にいいものを取り入れることは、今でも大切だと思っています。
味噌汁も、ぬか漬けも。私にとっては、今も続いている大切な習慣です。
けれど、あの頃の私は、そこにばかり必死になっていました。
もっといいものを。もっと安心できるものを。
余計なものを入れないことも、もちろん大事です。
ただ、どんなに気をつけていても、ゼロにすることはできません。
だとしたら、入れないことに必死になるより、きちんと出せる身体でいることにも、目を向けてみよう。
そう考えるようになってから、私はずいぶん気持ちが楽になりました。
私には、その考え方のほうが合っていたのだと思います。
そして、もうひとつ。
毎日出ているから大丈夫、と回数だけで判断していた頃の私に、伝えたいことがあります。
どんな便が出ているのかも、見てみて。
色や形、におい、硬さ、すっきり出せているかどうか。
毎日の身体からのお便りには、今の身体を見つめるためのヒントがあると思います。
私が今も続けているのは、味噌汁とぬか漬け。それに、食物繊維と乳酸菌のサプリメント。
ぬか床は、今でも何度もダメにしています(笑)
それでも、また始めればいい。
完璧に続けることよりも、自分の身体を見ながら、無理なく続けられることを一つずつ。
これからも、そんなふうに整えていけたらと思っています。
※この記事は、私個人の体験と考えをまとめたものです。



